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長く地方の生活に馴染んだ、地産の食材からなるおいしさが「郷土料理」というならば、しみじみ味のしみこんだおふくろの味こそ郷土料理といえますね。暖かく、食べ終わると途端に安心して眠くなるようなやさしさがある料理。
山梨にはまず「ほうとう」があります。各家ごとに味の違うやさしい味・・。ただほうとうは武田信玄の時代、将兵が食べた戦食とも言われ、信玄=おふくろかと思うと、にっこりしてしまいますが。きっとかつて、炉端でことこと煮込んだ、見た目に地味でも滋味にあふれた、山国甲州・やまなしの郷土料理を堪能してください。やさしくてシンまで暖まる美味しさで、にっこり穏やかな心地になれるはずです。おともはザ・やまなしの地酒をどうぞ。

みみ料理

せいだのたまじ

甲斐のおやき
武田信玄が野戦食に選んだともいわれる
満足感と美味さがいっぱい

打ちたてのうまさと、翌日のおいしさが分かる人は…。
なんといっても基本は「かぼちゃのほうとう」でしょう。季節の野菜(かぼちゃ・キノコ・芋・青菜・肉等々)をどっさりいれて、幅広手打ち麺を味噌仕立てに煮込んだほうとうは暖まります。冬の風物詩のようですが、武田信玄が野戦食に選んだともいわれる満足感と美味さは、冷やした麺にして夏さっぱりと、あずきと煮てデザート風にと楽しめます。なおマニア山梨県人は「翌日のほうとう」が絶品といいます。ご飯の上にのせて食す。これもいけます。
夏にうれしい
もうひとつのほうとう

夏にぴったり、ひんやりほうとう。
「おざら」の定義は、具だくさんのあたたかい汁に冷やしたほうとうをつけていただく、というちょっと夏向けのほうとうの食べ方です。実は麺は冷や麦でも素麺でもよく、また汁も醤油ベースでも味噌でもOK。各家庭独自のレシピがここでも登場します。汁の具も夏野菜からパワー食材まで工夫次第で夏バテ解消にもぴったり。ほうとうで舌を焼いてしまったネコジタな方には、さらにお薦めいたしましょう。
冷え性だってぽっかぽか
暖まります、牡丹のちから

ぱっと咲いた牡丹のような鮮やかなお肉。
牡丹の花弁に似せて盛った姿も鮮やかな、ぼたん鍋ともいわれる野趣あふれた鍋料理は道志村などの地域で食べることができます。煮込むほど柔らかくなる肉質を、たっぷり野菜とともに味噌仕立てでいただく美味な鍋。ファンも多い郷土料理です。「いのぶた鍋」は、その猪に豚の長所が加わりさらにクセのない美味しさ。三富エリアでは道の駅などで食べることができます。「いのぶたほうとう」も試してみたい。
山の実りに感謝して
季節ごとにおいしい山菜料理

その季節ならではの風味が最高の味に。
春は山菜、秋はキノコと豊富な山の恵みにより四季それぞれに美味しい食材が登場します。天ぷら、お浸し、煮物、鍋料理など、料理を限定せずに季節の個性的な香りと触感を与えてくれる脇の主役たちです。県内各地の飲食店や宿泊施設等で出会うことができます。ただし期間限定。「こしあぶらの天ぷら」とか「みねごしの汁」など思い入れのある場合は事前チェックが必要です。
清い水と山の恵みでできたうどん
コシの強さは横綱級です

主に茹でキャベツと馬肉がトッピング。
極太の硬く歯ごたえのしっかりした「吉田のうどん」は、富士吉田市を中心とした郡内地方でうまれました。茹でキャベツや甘辛く煮た馬肉をのせ、味噌と醤油を合わせた汁が特徴。すりだねと呼ばれる赤唐辛子ベースの薬味と、富士北麓の美味しい水で打った麺がうまさの決め手です。店舗は一般家屋の居間を昼間だけ解放するような独特の所も多く、手軽で廉価がさらにうれしい特徴です。注目の吉田うどんは県内随所で味わえるようになってきました。